木口密刻


密刻(みっこく)とは版画の様に文字だけではなく、細かい図柄を彫刻することを言います。

 

この部門は36㎜角のつげ駒を使用して文字と柄を彫刻します。

文字は共通で柄のデザインは自由で過去に類似作品がないことが規定です。

過去、他の方の図柄は仏像や浮世絵の人物、和文様など、和のイメージが多く出品されています。

※過去の類似紋様は減点対象になります。


大印展 密刻の部


平成22年度 金賞 大印理事長賞

文字は 「徳不孤」 と彫刻、この部門に出品する人はどこかにこの文字が彫刻されています。

 

紋様は自由で好みの紋様を彫刻します。

 

この図柄は金魚、水草や背景の波紋様を自分でアレンジしてあります。

 

イメージは金魚鉢の中を元気に泳ぐ金魚。

動きを意識してデザインしました。


平成23年度 銀賞

 

文字は 「愛幽棲」 と彫刻、この部門に出品する人はどこかにこの文字が彫刻されています。

 

今回は過去に出品されたことのない図柄をと思い、和柄などにはこだわらず背面には地球と泡、前面にはメインの亀を配置しました。

 

亀も近代的な図柄で、どう評価されるか解りませんが出品しました。


平成24年度 銀賞

 

文字は 「通天閣」 と彫刻、この部門に出品する人はどこかにこの文字が彫刻されています。

 

課題が通天閣なので通天閣とビリケンは入れることにしました。

通天閣は100周年、この大会が60回記念と言うこともあり図柄の中に60と100を入れました。

 

この作品は和柄とは異なり、かなり、攻めた大胆なデザインになっていると思います

 


平成29年度 金賞 全連協会長賞

文字は 「百花繚乱」 と彫刻、この部門に出品する人はどこかにこの文字が彫刻されています。

 

全体では金魚(らんちゅう)を上からみた図柄で

背びれは無く、頭は菊の文様、その下は魚の特徴の鱗、尾ひれ、横のひれを桜の花や花びらをちりばめ

まさしく、百花繚乱をイメージしました。

 

この部門の出品は最後と決めていたので、最後に相応しい過去に似た図柄の出品がないデザインにしました。

 

今までの最高の自信作でした。



 

作品制作にはデザインから彫刻、押印までかなりの時間を要し平成22年、23年、24年の3年連続出品し金賞1回、銀賞2回をいただきました。

5年後の平成29年を最後に4作品目を出品し金賞をいただきました。

※作品制作は深夜の作業がほとんどで時間と体力、集中力が必要で相当つかれます。

 また、何年か後には出品するか分かりませんが今現在も画像イメージや写真を保存しています。


今のところ新たに密刻を制作する予定はありません。今後、綺麗な作品を目にすることがあれば・・・・・

とは思います。